2023年9月1日金曜日

日本の工業高校における「当事者意識」の重要性―スティーブ・ジョブズの教訓を参考に

 こんにちは、高等学校工業科の主任として、興味をお持ちの皆様に向けて、今日は「当事者意識」についてお話したいと思います。Appleの創業者であり、多くの革新的な製品を生み出したスティーブ・ジョブズは、会議において特に当事者意識を重視していました。主体的に参加でき、責任を持つ人物だけを選抜していたという話はよく知られています。

この考え方は、日本の工業高校教育にも大いに役立つと考えます。残念ながら、日本の多くの会議や教育現場では、当事者意識が希薄で、これが成果を出す上での障害となっています。特に、「主語を“I”にできるリーダー」という考え方が少ないのが課題です。これは、責任を逃れる文化や集団主義が影響しているのかもしれません。

しかし、これからの時代、工業高校の生徒たちが社会に出て成功するためには、この当事者意識が非常に重要です。技術の進化や業界の変化は急速で、受け身の姿勢ではついていくことはできません。生徒たち一人ひとりが、自分の成長と学びに責任を持ち、主体的に行動することが求められます。会議の効率性も同様で、目的を明確にし、バリューを出せない人を選ばないようにすることが、全体の成果につながります。

さらに、教員も進化し続ける必要があります。今までのように単に「教える」だけでなく、「導く」存在となるべきです。そのためにも、自らも学び、更新し続ける教員でなければ、工業高校教育の価値は薄れていくでしょう。

当事者意識とは、自らが行動の主体であると認識し、その結果に責任を持つという意識です。この当事者意識を持つことで、生徒も教員も一緒に成長できるような環境を作ることが、今後の工業高校教育においても非常に重要なテーマとなるでしょう。

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