2023年7月11日火曜日

ChatGPT、なぜ止める 新たな学びのスタイル必要

先日、教育委員会主催のICT研修会に参加後、ある記事を拝見しました。「子どもたちが自由にChatGPTなどの生成AIを活用すべき」と主張されている内容でした。研修とは正反対のものであり、その主張は、子どもたちの学びを制限する大人たちへの疑念から出ています。そしてその中で、子どもたちは自分自身でAIをどう活用するかを判断する力が求められていると述べられていました。私はその主張に完全アグリーです。

こうした意見を目にすると、私たち教員としてはどのような対応をとるべきか、改めて考えさせられます。

まず大切なことは、子どもたちにとってのAIの活用方法を全く制限することは、彼らの学びを阻害する恐れがある、という点です。新しい技術や情報に触れることは、子どもたちにとって、創造力を育て、新しい視点を持つ機会を提供します。

しかし、一方で全く制限なくAIを活用させることが最良とは言えません。子どもたちはまだ世界を理解する力、判断力が成熟していないため、自由すぎる活用は逆に危険をはらんでいる可能性もあります。そこで重要となるのが、AIをどのように活用するかを自己判断できる「力」の育成です。

この「力」は、単に情報を摂取するだけではなく、その情報が正確かどうかを見極め、有用な情報をどのように活用するかを理解し、判断する能力を指します。これは、現代社会で子どもたちが身につけるべき重要なスキルの一つです。

教員として私たちは、単に知識を教えるだけでなく、このような自己判断の力を育むためのサポートをするべきです。子どもたちが自主的に学び、自分で考え、自分で行動できるようになるためには、指導者としての私たち自身が進化し続けることが求められています。

それはつまり、知識を教える「ティーチャー」から、子どもたちが自身で学びを深められるように支える「コーチャー」へと、私たち教員の役割が変わっていくべきだということです。

子どもたちが自分で情報を見極め、適切に活用する力を身に付けられるよう、引き続きサポートして参ります。これからも工業高校としての使命を全うし、一人一人の生徒が自主的な学びを経験できるように努めてまいります。引き続きご支援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。


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