今日は、働きがいによる働き方の変容について述べます。
働き方改革という言葉を聞いて、どのようなイメージを思い浮かべますか? これまで、この働き方改革は、多くの企業で過労死や労働時間の問題、生産性向上などの課題を解決するために推進されてきました。しかし、その焦点は従来の「働き方」の改革から、「働きがい」の改革へとシフトしつつあります。
働き方改革は、長時間労働の是正やワークライフバランスの実現を目指す一方で、企業の生産性を向上させることも目指しています。これにはテレワークの導入や、働きやすい環境づくりなどが含まれます。学校現場ではあまり進んでいませんが・・・しかし、これらの取り組みだけでは、教職員が真に満足感を感じる職場環境を作り出すことは難しいという意見もあります。
ここで問われるべきなのは、「働きがい」とは何か、そしてそれをいかに実現するかという問いです。働きがいを感じるためには、ただ働くだけではなく、働きがいを感じられる環境とは何か、ということに焦点を当てる必要があります。それは自分の仕事に対する情熱を持つこと、個々のスキルを活かせる仕事に就くこと、成長と発展の機会を持つことなど、多くの要素を含んでいます。教員はブラックだ、忙しい、等々言われています。それは否めません。しかし、生徒数現象にともなう教職員数の現象は間違いなく訪れます。そのまえに、働きがいをもち、本来やるべき仕事を精査し、精査された仕事をICTを活用し生産性を上げる取組みをいち早くできた学校が生き残れると確信しています。
具体的な取り組みとしては、紙ベースで行っていた校務のデジタル化、これにはさまざまな恩恵があります。特に、情報のスピーディーな共有化、会議室に集まっての会議でなく、オンラインで、忌憚のない意見を出し合いながらの本来あるべき会議。ドキュメントを同時進行で作り上げることによる時間短縮、そして当事者意識の醸成・・・上げればキリがありません。
やるべきことが時間内にでき、スキルが蓄積できているという実感に伴う、自己有用感。働き方改革から働きがい改革への移行は、働く人々の満足度を向上させ、生産性向上にも寄与すると考えられます。この働きがい改革は、学校全体の幸福感を高める可能性を秘めています。自己有用感に満ち溢れ、本来向かうべき生徒たちとの時間が生み出せる環境、その仕組を夏休みを活用し、これまで以上に作り上げていきたいと思います。
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