2023年7月14日金曜日

小学生の自由研究を支援するAI、思考力の鍛錬に影響は?

 皆さん、こんにちは。私たちが育てる次世代を育てるために、様々な新しいテクノロジーが次々と誕生しています。最近、私が目を通した情報の中でも特に興味深かったのは、「自由研究お助けAI」という、小学生向けに特化した生成AIの開発です。

このAIキャラクターは、夏休みの自由研究のアイデアやテーマ探しを子どもたちに対してナビゲートします。このような技術の導入について、肯定的な意見が約6割を占めていました。AIの活用を通じて、子どもたちが研究のアイデアを出す手助けをするという新しい取り組みは、多くの人々にとって魅力的であると感じられるでしょう。

しかしながら、全てが順風満帆なわけではありません。否定的な意見も約3割と、一部からは子どもたちの思考力の低下を懸念する声も上がっています。このAIが提供する情報は200文字程度に制限が設けられ、小学生の利用に適した設計になっていますが、子どもたち自身の思考力を阻害する可能性もあるという議論もあります。

私たち教員は、このような新たな教育ツールの活用について、どのように考え、どのように対応すべきかを深く考える必要があります。子どもたちが情報を収集し、アイデアを出す能力を鍛える一方で、AIに頼りすぎずに自己の思考力を養うバランスが重要になるでしょう。

ここからは私の個人としての意見として、
20年以上、教員をやっていて感じること。自分自身を棚に上げて話をしますが、思考停止に陥る生徒が多くなってきたように感じます。もちろん、「昔、こんなに深く考えられる生徒いたかな・・・?!」と思わせてくれる生徒も中にはいますが、絶対数として少なくなってきています。こうなってくると、大人として考えるのは、「そんななか、生成AIに頼ると、ますます思考停止になるじゃない!」と考えがちですが、私はそうは思いません。私自身、生成AIを活用した授業展開、構成を考える取組みを通して、より深く、そして生徒がわかりやすい授業ができていると自負しています。むしろ、以前まで、教科書をなぞらえるだけ、教科書の演習問題のみ正解できるような指導をしていました。そんな教育でこれからの社会を支えていく社会人を育成できるのでしょうか?!私は、もっと生徒を信じ、そして正しくテクノロジーを活用できる社会人を育成できる人材を輩出する学校のほうが、魅力的な学校だと考えます。

これからも、教育現場でのAIの活用とそれに伴う問題について追求し続けます。これからの学校教育は、テクノロジーの進化と共に、生徒と共に進化し続ける教員が必要となってきています。そして、私たち教員はそれに応えるべく、自らも学び、成長し続けることが求められています。

次回も、皆さんと一緒に教育とテクノロジーの未来を考えていきたいと思います。ありがとうございました。

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