2023年7月15日土曜日

新型コロナウイルス以降の就職状況と学生への教育改善の可能性

 みなさん、こんにちは。高等学校工業科主任の私から、就職活動についてお伝えします。

先日、新たな調査報告が発表され、その内容について考察してみたいと思います。2022年度の高校生と特別支援学校高等部の卒業生を対象とした調査結果によれば、新型コロナウイルスの感染拡大前に就職活動が行われた19年度以来、3年ぶりに就職内定率が上昇したという結果が出ています。

内定率の上昇が見られた理由として、飲食や観光、宿泊といったサービス業を中心に企業が積極採用に転じたためだとされています。この結果は、経済状況が若者たちの就職活動に大きな影響を及ぼしていることを示しています。

しかし、この調査結果を受けて、一方で和歌山県では異なる課題が浮かび上がりました。長年続いてきた「1人1社制」のルールを緩和した結果、内定が得られなかった生徒が他県より多い傾向にあるとの報告がありました。そのため、両団体は「『1人1社制』は維持すべき」との意見を出しています。

ここで、『1人1社制』について、述べます。私の知る限り、県内の高校において、複数応募は認められていません。9/15の就職活動解禁時に受験できる企業は1社のみです。そして、その企業から内定を受けると、必ず入社することとなります。この『1人1社制』を解禁すべきという議論があるのは事実です。大学生のように、複数応募、そして内定辞退も認める、というものです。今年の求人においても、今までは高校生求人を募集してこなかった企業から求人が来るなど、人材不足が露呈しています。

この問題は、今後の教育改革に対する重要な示唆を与えています。これまでは、学校長推薦のもと、企業が学校のブランドを信頼し、採用に至っていました。しかしながら和歌山県のような事例においては、おそらく情報があふれる世界で自己判断を行い、自身のキャリアパスを築く力が求められたのだと思います。教員として、私たちは学生たちが自己の目標に向けて最適な道筋を見つけられるよう支援する役割が求められます。

私たちはここで、自己アップデートと学校が本来育成すべき人間力の育成を促す教育体制へと進化するべきだと確信しています。教員の役割は、生徒一人ひとりのキャリア形成に寄り添うコーチとなる必要があります。3年間の学校生活において、自身のキャリアについて考え、さまざまな経験を通してビジョンを確率していける。そのような教育活動を行っていきます。

そのためには、私たちは進化し続ける教員でなければならないと感じています。学生のため、そして学校教育の存在価値を守るために、私たちは日々新たな挑戦をし続けるべきなのです。

「先生は忙しい」、世間で言われていますが、そんなことは分かって教員になっています。生徒たちの成長を支援し、教育の進化に取り組む姿勢を貫きます。

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