2023年6月23日金曜日

ラズパイ

 ●ある記事

ソニーがラズベリーパイと提携したことで、低価格でエコシステムが充実したシングルボードコンピューターを採用することで、エヌビディアの高価なGPUを必要としないビジョンDXを実現する狙いがある。ラズパイの強みは、世界最大規模の開発者コミュニティ、圧倒的なエコシステム、教育用途としての広がりである。そのため、ソニーの新規事業責任者である柳沢英太氏は、AITRIOSを担う若い世代にも使われることを目指している。

ソニーの提携先であるラズベリーパイは、小型コンピュータとして使いこなせば、パソコン代わりにも使える。また、IoTの分野でも急速に浸透しており、世界中で多くの人々が活用している。これに対し、エヌビディアのGPUは、トヨタ自動車、ロボットのファナック、建設機械のコマツなどの業界のトップ企業が提携しているが、価格が高く、大きな消費電力が必要である。そのため、中小・中堅企業には手が届かない。そこで、ラズパイが登場し、その低価格で圧倒的なエコシステムを持つことが、ソニーにとって大きな魅力となった。

ソニーは、IMX500という半導体デバイスを開発し、イメージセンサーにAI処理プロセッサを組み合わせることで、AIが解析することができるリアルデータを得ることに成功した。これにより、人や商品が映った画像データから、AIが人数をカウントする、欠品を検知する、顧客の行動を特定するなど、様々なことが実現できるようになった。そのため、ソニーは、エッジコンピューティングと呼ばれる、端末・機器側でAI解析することで、サーバー側の負担を減らし、高速レスポンスに対応することができることを推進している。

ソニーは、AITRIOSというプラットフォームを構築し、センサーと一体化した半導体でAI処理することで、画像データを大幅に圧縮することができる。また、他社製のネットワークカメラ、AIアプリなどを束ねたプラットフォームを提供し、利用者に一式提供することができる。このように、自社と他社の機器やソフトを組み合わせることで、エコシステム戦略を推進している。このエコシステム戦略により、ソニーは、リアル世界のDXを実現することに成功している。

以上のように、ソニーがラズベリーパイと提携することで、低価格でエコシステムが充実したシングルボードコンピューターを採用することで、エヌビディアの高価なGPUを必要としないビジョンDXを実現することができた。また、ソニーは、エッジコンピューティング、AITRIOS、エコシステム戦略など、さまざまな取り組みを推進しており、リアル世界のDXを実現することに成功している。

●私見

「エヌビディア」、アメリカの半導体メーカで、AI競争が熾烈ななか、そのコアとなるべき素子GPUを生産しているグルーバル企業。2023年6月21日現在、時価総額が113兆円。桁違い。しかし、ソニーはラズベリーパイ(通称”ラズパイ”)と提携。エヌビディアとは一線を画し、教育の電子工作キットとして有名なラズパイと連携したのは、エンジニアの卵である若年層に未来を感じたからだという。

そうなんですよ、未来を担うのは「教育」なのです。学ぶことが楽しい学校を目指し、手を変え品を変え、活動していきまーす。

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