2023年6月12日月曜日

全固体電池 実用化近し

 本日付けの新聞記事より

トヨタ自動車は電気自動車(EV)の航続距離を伸ばせる「全固体電池」 について、2027~28年の実用化を目指す方針を1日までに明らかにした。 課題としていた耐久性の向上に成功し、実用化に一定のめどがついたという。 次世代電池の早期投入は、EVで先行する海外勢に追いつく鍵となる。 静岡 県の研究拠点でメディア向けの技術説明会を開いた。


まず、全固体電池について

電池は、電気エネルギーを供給するためのツールで、主に三つの部分で構成されています。つまり、正極(プラス側)、負極(マイナス側)、そして電解質と呼ばれる部分です。電池が作動するとき、負極から正極へ電子が移動します。そして、それが電気エネルギーとして利用されます。この電子の移動を助けるのが電解質の役割であり、これにより電子がうまく流れることができます。以上が通常の電池についての説明です。次に、全固体電池について説明します。全固体電池とは、すべての部分が固体でできた電池であり、正極、負極、電解質が全て固体でできています。通常の電池と何が違うのでしょうか。一般的なリチウムイオン電池などは、電解質が液体です。しかし、液体は漏れるリスクがありますし、場合によっては発火する可能性もあります。それに対して全固体電池は、全て固体なので漏れたり発火するリスクがほとんどありません。これにより、より安全で、さらには高いエネルギー密度を持つことが可能になります。ただし、全固体電池の電解質は固体なので、電子の移動を助けることが難しいです。そのため、科学者たちは電子がスムーズに動く固体電解質を見つけるために多くの研究を行っています。 全固体電池は、その安全性やエネルギー密度の高さから、電気自動車やスマートフォン、さらには宇宙探査など、多くの分野での利用が期待されています。リチウムイオン電池と比較して、安全性が高く、急速充電が可能などの特長があります。トヨタ自動車は、全固体電池を搭載したEVの航続距離を現有のリチウムイオン電池の約2倍に引き上げることを目指しており、2027年から2028年にかけて実用化を目指すと発表しています。今後も研究開発を進め、実用化に向けた取り組みを続ける予定です。


日本はEV普及が進んでいません。私もいつかEVを購入と考え、自宅車庫には200V充電コンセントを10年前に設置していますが、充電時間の長さ、EV普及率の低さ、車そのものの値段の高さなど、さまざまな理由でEV購入には至っていません。 今後、固体電池が主流になれば、EV購入も視野に入ってくるかも・・・

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