2023年8月23日水曜日

岐阜県の大学生調査から見える現状

今日は岐阜県教育委員会が公表した「教職魅力化に関する大学生調査」の内容について、少し考察してみたいと思います。


労働環境の課題

この調査によると、教員にならなかった学生が多く挙げた理由の一つは「休日出勤や長時間労働のイメージがあるから」(79.0%)であり、次いで「職務に対して待遇(給与など)が十分でないから」(64.4%)が続きます。この結果からもわかるように、労働環境が教員を志す障壁となっていることが明らかです。


スキルに対する不安

また、授業の進め方やいじめ問題に対する対応など、教員としてのスキルへの不安を感じる学生も一定数存在しました。具体的には、「教員としての適性がないと感じたから」(54.6%)、「授業ができるか不安だから」(53.3%)、「いじめや問題行動への対応ができるか不安だから」(49.4%)といった回答がありました。


魅力を感じる学生

一方で、教員になることを選んだ学生は「児童や生徒と関わることが好きだから」(96.5%)、「自分の取得する免許の教科・領域が好きだから」(91.3%)といった、教職の魅力ややりがいに引かれているようです。


総評

教職には確かに多くの課題がありますが、それでもなお、多くの学生が教職の「やりがい」を感じ、教員としての道を選んでいます。実際、教員を目指し、毎年、卒業生たちが教育実習にやってきます。私たち現場の教員も、このような調査結果を真摯に受け止め、教育現場での改善に努める必要があります。教育のありかたが大きく変わろうとしてます。そのためには、我々自身も変化を恐れず、それらに対応することが重要です。生徒に進化(改善)を求めるなら、我々もつべこべ言わず、やってみること、これに尽きると思います。やってみてから、見えてきたことを共有し、改善していく。これが本校が”選ばれる学校”になる必要最低条件だと思います。

そして、工業高校に関わる皆さんにも言えることですが、新しい技術や知識だけでなく、人としての成長やスキルも重要です。教員が「コーチャー」になり、生徒一人ひとりに寄り添った教育を実現することで、より良い教育環境を作り上げられると信じています。

以上が、岐阜県教育委員会が行った調査についての私の考察です。

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